滋養強壮、田七人参

朝鮮人参が滋養強壮に効果があることは有名ですが、その中でも田七人参は三七人参とも呼ばれ、現在でも中国の雲南省文山を中心とした山岳地帯の限られた地域でしか採れず、しかも収穫までに3~7年もの年月が費やされる、とても貴重なものです。

そのため中国政府は長らく輸出を禁止していました。

しかし、近年の経済開放政策の恩恵により中国からの輸出が解禁され、日本でも非常に注目を集めています。

そもそも田七人参の歴史は古く、今から約400年前に中国で書かれた有名な薬物書である『本草綱目』にも、「止血、止痛作用とともに、血液循環障害を改善する作用がある」と書かれています。

また、長らく中国では田七人参のことを不老不死の薬として珍重し、お金に換えがたいほど貴重なものという意味で別名「金不換」と呼んでいたのです。

そのため一昔前までは一部の特権階級しか口にできなかった高級品でもあり、長らく輸出禁止にしていた理由もそのへんにあったようです。

戦争によって外国にも知られることに

しかし、そんな田七人参が世界に知られるようになったのは1960年代のベトナム戦争がきっかけでした。

当時の北ベトナム軍兵士が負傷した折りに、大抵の出血なら1分以内で止めてしまう驚異の止血薬を使用しているのを見たアメリカ軍が、その薬を調べたところ、これが田七人参だったのです。

こうして田七人参は中国だけでなく、欧米にも知られるようになり、研究が進みました。

その結果、田七人参は止血効果だけでなく、糖尿病や高血圧といった成人病や、ガンを抑制する効果などがあることが世界各国の研究者によって証明されていったのです。

そして精力に関しても、活血や新陳代謝の促進などの効果があり、滋養強壮作用があることが分かっています。

実際、中国では田七人参を滋養強壮薬として食し、鶏や牛肉などと一緒に煮た田七鍋は、病後の体力同復などに効果があるとして食されてきた歴史があり
ます。

様々な実験でも実証されているその効果効能

また、中国での様々な実験によっても、田七人参に強壮効果があることが証明されています。

例えば、海抜5000メートルの高山で働く作業員に田七人参を服用させたところ、作業が終わった後も心電図に何の変化も起こらなかったのに対し、田七を服用しなかった作業員らは、その約30%が作業後の心電図で異常が見られたのです。

さらに、北京体育学院で行った実験では、田七人参を服用した運動選手の心臓血管系統の機能が向上し、体力が増強、疲労同復が早まったと報告されています。

このように臨床的効果が認められる田七人参を薬学的に分析してみると、鉄分やビタミンA、タンパク質、カルシウム、脂肪、糖質、サポニン、アルギニン、有機ゲルマニウムなどが主に含まれていました。

特に薬用人参の薬効成分といわれているサポニンの合有率が、高麗人参の0.3~3%に比べ、田七人参では7~12%という高さを誇っているのが特徴でしょう。

このサポニンには抗ガン、血糖値低下、肝機能障害改善などの作用があります。

またタンパク質の生合成を高め性腺を発育促進させたり、臨床で精子の数が増えたという結果も多数報告され、精力を向上させる効果もあることが分かっています。

また、アルギニンはセックスのアミノ酸といわれている程で、有機ゲルマニウムについても、体内の酸素を供給すると同時に、インターフェロンという物質を産出し、結果的に減退した精力を通常のものに戻してくれる働きがあります。

さらりにその他の薬用人参には存在せず、田七人参だけが合んでいる成分として「田七ケトン」と呼ばれているものがありますがこれは冠状動脈中の血液量を増加させ、心筋の酸素消費量を減少させるため、心臓血管系の循環を良好にし、さらに血液中の脂肪質とコレステロールも減少させることが認められています。